OWO会員企業インタビュー
第16回 由良産商株式会社 代表取締役 由良 豊一氏(2011.10.12訪問)
OWO設立発起人のお一人で、副会長、会長を歴任され、近年は近畿経済産業局「先導的モデル事業」に採択され、航空機産業の大手、住友精密工業様と協同し、「YURA AERO NETWORK」として航空機事業に邁進されていらっしゃる由良産商 由良 豊一氏を訪問し、お話をお伺いしました。
INTERVIEW
Q1, 航空機産業参入を目指されたきっかけをお聞かせ下さい。
OWO設立当時にお付き合いのあったOWO初代会長 田中会長に誘われ、設立発起人の一人として活動してきました。当初は、弊社の本業であるねじ方面での参入を考えていましたが、2009年の近畿経済産業局さんの「関西国際航空機市場参入等支援事業」、中小企業基盤整備機構さんの「川上川下ネットワーク構築事業」を通じて住友精密工業さんに見いだされ、航空機部品の製造、管理を担う中核企業として航空機産業に取り組んでいます。
Q2,参入またはビジネスをされている分野をお聞かせ下さい。
現在は民間航空機に使用される装備品が中心です。将来的には海外市場に打ってでることを目標にしています。
Q3,航空機産業に向け、普段取り組まれていることをお聞かせ下さい。
JISQ9100は2010年に取得し、2011年8月には航空宇宙小林事業所の操業が開始しました。生産計画立案、加工、熱処理後受け入れ検査、最終検査、KIT化、保管、最終納品までを手掛けています。これは機械加工をしていただいている企業や熱処理をお願いしている企業のご協力で成り立っています。また非破壊検査設備も導入し、責任を持って納品できる体制作りを目指して、日夜奮闘中です。
由良産商オフィス
Q4,航空機産業への取り組みによって本業の変化や相乗効果はありますか?
品質に関する意識は以前より持っていましたが、航空機に取り組むことでより深まりました。本業のねじ分野は価格競争が厳しく、品質への意識があまり高くない部分も特に新興国の製品に見受けられます。弊社では2004年にISO9001を取得し、品質向上に常に取り組んできました。その中で航空機産業の絶対的な安全性が要求される思想は非常に役に立っています。JISQ9100取得後は品質への保証が要求されるようになり、さらに意識は高まっています。
Q5,今後の目標や夢についてお聞かせください。
まだまだ航空機事業はスタートラインに立ったばかりです。これも近畿経済産業局様、住友精密工業様をはじめとする各メーカー様のご支援、ご指導、また部品製造に協力していただいている加工企業の皆様のご尽力のおかげです。微力かもわかりませんが日本のものづくりの力を結集し、チームワークを発揮して、YURA AERO NETWORKに参加されていらっしゃる皆様と共に航空機部品を通じて世界に挑戦していきます。