






航空機産業に挑戦
OWO会員企業インタビュー(第2期)

アイテック株式会社
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常務執行役員 黒田泰広氏へのインタビュー概要
1. 創業
1948年 黒田メッキ工業所として設立、操業開始
当時の取り扱い製品:眼鏡フレーム(金属)の表面処理
2.その後の歩み
1973.8 本社、本社工場を現在地に新設。
1970's 金属メッキ自動化ライン設置
1980.1 2代目黒田一郎社長就任
1980's PVD物理蒸着技術に取り組む。
眼鏡チタンフレームの表面処理技術、ロウ付け用めっき技術 シェア65%
鯖江市内に同業者はあるが、当社社員が独立した会社が多い
1989.1 アイテック株式会社に社名を変更
2000.2 ISO9001認証取得
2001.1 ISO14000認証取得
2002.3 第3回福井県経営品質賞・知事賞(最高賞)受賞
2005.8 福井大学と包括連携協定を締結。 装飾メッキ技術を機能メッキ技術への展開をはかる
2007.6 経済産業省「元気なものつくり中小企業300社 2007年度」選定
2011.4 3代目黒田優社長就任
2013.10 「2013年度グッドデザイン賞」受賞
2015.1 経済産業省「関西ものづくり新撰2015」選定
3. 企業の現状
・代表取締役社長執行役員 黒田優 ・資本金9500万円 ・従業員 約200名
・住所 鯖江市神中町2丁目6-8
<事業内容> 眼鏡メーカー等の眼鏡フレームの表面処理加工を実施。また、その技術をもって、他の業界への参入を進
めている。
表面処理事業、眼鏡フレーム、ゴルフクラブ・シャフト、電極板、切削用ワイヤー
表面処理は眼鏡フレーム対応が大半。 なお、鯖江市の眼鏡のシェアは全国の98%
<組織>主な既存事業は3つの事業部からなる。1つの新事業開発をもつ。
・表面処理事業部(主力事業):メガネの装飾メッキ、その技術の他分野への応用
・眼鏡事業部:メガネフレームの企画・デザイン・販売(自社ブランド)
製造は国内外の提携メガネメーカーへ外注
・ソーワイヤ事業部:切削用ワイヤー(サファイヤ)シリコンウエハーの切断用
・新事業開発本部は新分野開拓につながる基礎的研究および量産化を実施
4. 技術開発
表面処理は事業部内に技術部を持つ
<表面処理の技術開発の歩み>
・1970年代 金属メッキ自動化ライン設置
・1980年代~PVD(物理蒸着技術)に取り組む
メガネのチタンフレームへの表面処理技術を確立。現在シェア65%
(チタンへのメッキは、当時は、極めて困難な技術的課題だった。)
・2000年代初め ISO9001および14001の認証取得。
製品の品質の安定化を目指すと同時にメガネ以外の業界への進出のための布石。
・近年は、ナノダイヤモンド複合めっき、NiW(ニッケル、タングステン)合金鍍金等、
摺動特性(可動部分の耐摩耗と滑りやすさ)に特化しためっき技術開発を実施。
・また、眼鏡フレームへの加飾技術の横展開として家電関係等に営業展開。
<独自技術>
(1) ナノダイヤモンドをはじめとした様々な粒子の複合めっき化技術など、各種表面処理技術を組み合わせた技術。
塗装、メッキ、PVDを一括してできるのは当社だけ。複合した表面処理が可能。(文末の補足参照)
(2) ISO9100、14000が示す高度な品質管理水準。
5. OWOとのかかわり
・参加のきっかけ
福井県にて開催されたビジネスマッチングにてOWOの代表理事である(株)SDC田中の会長 田中氏との面談をき
っ かけとしてOWOに参加。
・参加の意義・成果
具体的な成果はまだないが、弊社の表面処理技術が航空分野で、活用できることを目標にしている。
6. OWOへの期待・要望
弊社は航空分野に関してまったくの素人であるため、色々とアドバイス等
頂き、参入に向けた支援をさらにお願いでき たらと思っている。
補足:アイテックの表面処理技術
(1) 貴金属メッキ・・・金、パラジウム、白金
当社が得意とするチタン系材料に白金メッキする技術はアルカリイオン製水器の電極にも用いられる。
(2)Ni-W合金メッキ・・・最近開発に成功。耐摩耗性にすぐれる。
(3)ナノダイヤモンド複合メッキ・・・ナノダイヤモンドの粒子を均一に分散共析する技術を世界で初めて実現
(4)電着塗装・・・塗料メーカーと共同開発、車のボディーなど。従来の吹き付け塗装に比べ、均質性でばらつきがなく、
入り組んだところにも塗装できる。
(5)PVD:電子銃溶融型イオンプレーティングなど3種類の設備を保有。耐摩耗性被膜や合金皮膜を容易に加工できる
(1)(2)(3)は最新技術。(4)(5)は80年代に開発した技術)その他、燃料電池用金属セパレーターの表面処理技術を開発。
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株式会社 小西製作所
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代表取締役社長 小西克治氏へのインタビュー概要
1.企業概要
創業:1934年(昭和9年)創業して間もなく、NTNへ、OEM供給
2000年:ISO9002、2003年:ISO9001 、2005年:ISO14000 取得
2005年:ベトナム進出、ハノイ近郊に工場
資本金3000万円 従業員 150人
2.主要製品、納入先
主な得意先:NTN、日本精工、他
スラストボールベアリング、クラッチボールベアリングなど。我が国自動車メーカーのすべてに使われている。OEM供給
その他、産業用研磨加工を活かし、シマノ、ダイキンなどへ機械部品
3.独自技術、企業の特色
研削加工技術の蓄積・設備保有
4.航空部品産業への取り組み
宇宙分野:人工衛星に使うスラストボールベアリングを三菱重工へ納入。真空中で使用するのでボールに皮膜処理を
した。8年前に納入
OWOへの期待:メンバー企業共同受注への活動
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帝国製鋲株式会社
株式会社 きしろ
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常務取締役大西一実氏へのインタビュー概要
1.創業・歴史
1915年 明石市で、きしろ発動機を創業。漁船用焼玉エンジンを製作。
1955年、神戸製鋼所から船舶部材加工の仕事を初受注、以後、神戸製鋼所の
船舶部材の切削加工を一手に担ってきた。
2.企業概要
資本金 9400万円
従業員 250人 (グループ全体で350人)
3.製品 納入先
神戸製鋼所、川崎重工、など
船舶用クランクシャフト、推進軸、中間軸、連接棒など船舶用部品、
産業用大型部品:発電用タービン部品など
4.独自技術、企業の特色
大型鋳鍛鋼品の精密加工技術。量産品としてはクランクスロー、製鉄用ロール、連接棒等。
神戸製鋼のチタン製品の機械加工を開祖(2010年~)
難削材の加工技術に取り組み、客先ニーズに応えている。
5.航空機部品産業への取り組み
長期的な需要の伸びが期待できる航空機部品産業への進出。
2014年JIS Q9100を取得、2014年、チタン製品の機械加工新設備を導入。
高強度チタン素材の機械加工の研究開発を実施、大型のランディングギアの受注につながった。次期ジェットエンジンのファンケースの仕上げ加工用設備を導入。
ランディングギア部品の製造における、3次元CAD、CAM」検証用ソフト「VERICUT」を導入、工作機械、大型3次元計測器なども導入し、2019年までフル稼働した。
6.OWOとのかかわり
OWO加盟の理由:充実したセミナーがあった。
通常業務では知り合えない企業と交流ができる。

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帝国製鋲株式会社
代表取締役社長鈴木典和氏、担当部長新栄樹氏に聞く
1. 創業・歴史
・1917年 創業:鉄道省指定工場として発足。レール用犬くぎ、
加熱鋲螺業トップメーカー
・1950年代 軍需関係、繊維機械や電気機械などにも進出
・1954年 朝鮮戦争停戦の影響を受け受注減少、鉄道部門企業として、再発足
・1965年 住友金属小倉製鉄所材料供給によるハイテンションボルトOEM製造
・1990年代 大径ボルトの製造開始 主に造船関係に納入。
ISO9001-を取得し品質管理の充実を図る
2.企業概要
資本金:6000万円、従業員数:68人
3.主要製品・顧客
売上の60%は鉄道関連:レール締結部品では国内シェア6割
20%が土木・インフラ・機械設備用の高張力ボルト類
海外向け鉄道インフラ整備は、鉄道関係ゼネコン経由(例)台湾高速鉄道
4. 独自技術、企業の特色
・最近はメーカー提案を受けて鉄度技術研究所が実験
・犬くぎを生産は当社の寡占状態
・ボルトの熱間鍛造と冷間圧延の両方を手掛けている企業は国内で数社
・材料調達から最終工程の熱処理まで一貫して製造可能な製造ラインを具備
5. OWOとのかかわり
通常の取引関連では得られない色々な人、企業に出会える
6.航空機部品産業への取り組み
SDC田中の依頼で純チタン6角ボルトの生産に取り組んだ。温度管理のトレースが難しい航空機用のチタン合金の鍛造が可能なプレス機械は、日本に当社の1台しかない。
7. OWOへの期待・要望
行政や企業への窓口的役割を果たしてほしい。
同業者・異業者間での交流会を実施して欲しい。
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